神前結婚式における正しい作法と美しい所作について学ぼう

神前結婚式

「困ったときの神頼み!」。そう言って私達は神社に足を運び、社に祀られた神様に向かって拝みます。また初詣、お宮参り、七五三etc. 人生の節目に神社にお参りし、成長や日々のあれこれに感謝するわけですが、なぜか結婚式ではチャペル式を選ぶ方が多いのが日本の不思議なところでもあります。とは言え皆さんもご存知の通り、神社での結婚式もできます。今日はその神社の結婚式で行われる儀式の意味や立ち居振る舞い、お作法について解説します。

この記事を書いた人:
花嫁レッスン講師 / 笹木 純子(ささき じゅんこ)
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「撤饌って、どう読むの?どういう意味なの?」その疑問にお答えします。

神社での結婚式は「神前(しんぜん)結婚式」、「神前式」などと呼ばれ、神道の決まりごとに基づいてお式が進んでいきます。婚礼の仕事をしている人が「神社式」、「神式(しんしき)」などと呼んでいるのを聞くことがありますが、これらも「神前結婚式」のことを指しています。神前結婚式は、全国どこの神社でも原則同じ流れで行われます。それは儀式の順序にもきちんとした意味があるからです。結婚式場内の祭殿で行われる神前式の場合など、時間や場所の都合などにより省かれてしまっている儀式もありますが、本来はどの儀式も神様のお祭りにはとても大切なものです。

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「神様のお祭り」と書きましたが、わかりやすく言うと、「神様のための宴席を開いておもてなしする」のが神社の儀式の基本。だから神前式にはお米やお酒などのお供え物が欠かせないのです。神社でご祈祷に伺うと、「撤饌(てっせん)」と書かれたお米をいただくことがありませんか?これは神前にお供えしたお米のおさがりを頂き、そのお米を食することで神様と宴をご一緒するためのもの。これこそが「直会(なおらい)」と呼ばれている大事な儀式のひとつなのです。神社で行われる結婚式のときにも「撤饌」をいただきますが、いただいたお米はぜひとも召し上がってくださいね。

神前結婚式の正しい作法を確認

神前式における指輪交換の持つ意味と気をつけるべきポイント

結婚式に指輪交換は付き物。チャペル式でも人前式でも仏前式でも、必ずといっていいほど指輪交換をされる新郎新婦様が多いです。結婚指輪と言えば、「夫婦の誓いの証」。どんな挙式にだって欠かせないに決まってる!そう思われますよね?そんなあなたには衝撃の事実かもしれません。実はこの指輪交換、神前結婚式では全く意味をなさない儀式。そのため神社によっては、式次第に指輪交換と書かれていない場合もあるのですよ。神前では、三献の儀(さんこんのぎ)や玉串奉奠(たまぐしほうてん)の方が大事な儀式なんですね。

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だからといって、神社さんが指輪交換をすることを拒否されることはまずありません。指輪を神社に持っていくことさえ忘れなければ、式次第に書いていなくても指輪交換はできますのでご安心を。

また、お二人にとっては指輪交換も大事な儀式。ゲストにとっても貴重なシャッターチャンスですので、たくさんのカメラがお二人に向けられます。アルバムの中にも指輪交換の様子がバッチリ残るわけですから、振る舞いをおざなりにして良いわけがありません。姿勢を正して、丁寧に行いましょう。

神前結婚式の正しい作法を確認

和装の場合、洋装に比べて動きが制限されやすいです。そのため、手を前に出すという何気ない動きでさえも、自分が思っている以上に難しくなります。向き合ったとき、新郎様と花嫁様の距離が離れすぎてはいないかどうかに注意しましょう。脇を締めたまま手を前に出し、二人の指先が付くくらいの距離感がおススメです。また、腰紐で締め付けられた花嫁様はむくみも伴い、指輪がはめにくくなります。事前に指輪交換の練習をしておくことをお薦めします。

三々九度のときに気をつけるべきポイント

「神前結婚式でやる儀式といえば何?」と聞かれた時、あなたはなんと答えますか?多くの方が「三々九度!」と答えるかと思います。新郎新婦で盃を交わす儀式は、正しくは「三献の儀(さんこんのぎ)」と呼ばれます。最近では和装で行う人前結婚式で「水合わせの儀」を行う方も多いですが、これも元は神前式で行われる三献の儀からヒントを得たもの。他のお式で見ることがないからこそ、「これぞ神前結婚式」と感じられる儀式と言えるでしょう。

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三献の儀では、小·中·大の大きさの異なる3つの盃でお神酒(みき)をいただきます。同じ盃で同じお酒を酌み交わすことは、「これから先、夫婦の苦楽を共にして歩んでいくことを誓います」ということの証。注がれたお酒は遠慮することなく、ぜひとも召し上がってください。とはいえ、車を運転する方、お酒が弱い方は無理して飲まなくてもOK。心の中でお相手への誓いの気持ちを持ちながら(盃のお酒、いただきました)という気持ちの表れとして、頭を垂れるようにしてください。

神前結婚式の正しい作法を確認

そして盃のお酒をいただくときの所作で最もやってはいけないこと。それは、自分の口を盃に近づけていくことです。首から上の部分だけが前に倒れ、背中は猫背に。せっかくの凛々しい紋付姿、美しい白無垢姿が台無しです。顔を盃に持っていくのではなく、盃を口元に運ぶ意識を忘れないで。

玉串奉奠のお作法

神前結婚式の儀式の中で、最も多くの新郎新婦様が戸惑ってしまうのが玉串奉奠(たまぐしほうてん)ではないでしょうか。神前式の列席はご家族·ご親族だけのことが多いです。そのため多くの新郎新婦様が玉串奉奠をしたこともなければ、目にする機会もほぼないままに、ご自身の結婚式当日をお迎えになっているのが現状です。そのため、多くの新郎新婦様が周りをきょろきょろ見ながら、玉串案に向けて玉串を捧げてしまっています。これは所作としては美しくないばかりか、とても残念な行為です。

神前結婚式の正しい作法を確認

玉串に用いられているのは榊(さかき)という植物で、木へんという漢字で表されます。文字通り神様の木と言われ、これに紙垂(しで)と呼ばれる紙を付すと玉串となります。玉串は神様に願いをお伝えすることができるたったひとつの道具。胸から上の高さで持ち、大切に扱いましょう

キョロキョロせず、心を落ち着かせながら、ゆっくりと玉串案まで進みます。玉串を右に回し、茎が神様の方に向くようにして玉串案に捧げます。その後は【二礼 二拍手 一礼】の作法で結びます。柏手を打つ時は、しっかり音が鳴るように。また、新郎新婦ふたりで一緒に柏手を打ちますので、なるべく音のタイミングが合うように意識しましょう。ひとつひとつの動作を、ゆっくり、丁寧に行うことを意識しましょう。

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神前結婚式の中で行う儀式は、ひとつひとつに深い意味が込められています。私が立ち居振る舞いをご指導するときには、その意味もご説明すると、ほとんどの新郎新婦様はお顔付きが変わり、作法が美しくなるから不思議です。これまで神前結婚式の勉強会に7回足を運びましたが、行く度に新しい知識が増えます。と同時に、「深いなぁ、きちんとした作法で神社にお参りしなくちゃなぁ」と背筋が伸びます。ここでご説明したことはそのほんの一部。気になる方は、ぜひお問い合わせください。

笹木純子

編集者プロフィール:笹木 純子(ささきじゅんこ)
Infinity(インフィニティー)代表 / 株式会社ブライトブライズ認定  花嫁レッスン講師


ブライダル司会者として15年のキャリアを持ち、和ごころ結婚式「いとむすび」司婚者、ブライダル系専門学校非常勤講師、広島ブライダル振興研究会理事などを歴任。これまでに担当したウェディングは900件を超える。株式会社ブライトブライズ認定 花嫁レッスン講師として、結婚式のための立ち居振る舞い指導も行っている。得意分野は所作アドバイス、和婚作法、司会者選び、演出アドバイス。

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